CASE 事例のご紹介

不動産相続

養子縁組を活用

相続税はできるだけ安くしたいと考えることでしょう。ですが、遺産分割協議のことを考えると、単純に節税だけが解決策だとはいえません。あらゆる面から考えて相続の仕方を考えていくことが重要です。

CASE STUDY 実際の事例

T様は金融資産1億円、自宅(土地・建物)1億円の財産を所有し、妻と二人暮らしでした。実子はおらず、T様のご兄弟3名はご健在。そんなとき、医師からガンで余命わずかと宣告されたため、相続税対策についてご相談を受けることとなりました。

SOLUTION 当事務所による解決

相続税の節税という観点でいうと、遺産分割協議で妻が全財産を取得し、小規模宅地の特例を適用すれば配偶者控除と合わせることで相続税をかなり節税できます。しかし、T様の3名のご兄弟がいるため遺産分割協議は難航すると予想されました。
そのため、まずはT様が妻に全財産を相続させる公正証書遺言を実施。そのあと、T様ご夫妻が全財産を託すことができる人を甥と姪のなかから選び、養子縁組を行いました。これによって、相続人を妻と養子の2名とする状況ができ、3名のご兄弟が相続に干渉するような争いを避けることができます。相続争いを未然に防いだことで、T様ご夫妻は安堵されました。

POINT ポイント

  • 相続の難しさは感情や利害が絡むことです。節税を優先して争いが勃発してしまうのは得策ではありません。そのため、税金面では一見不利に見える選択も検討する必要があります。
  • T様の場合、3名の兄弟の思惑によって、自分の意図通り妻が全財産を相続できるか心配をされていました。そこで、養子縁組をご提案いたしました。
  • 妻と兄弟3名が相続する場合と、妻と子1名で財産を相続する場合は、前者の方が有利ですが、争いを避けるという意味でT様にとってはベストな解決であったと考えられます。

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